2014年3月21日金曜日

エスカレータ

長男は下りのエスカレータを上りたいのだが、
そんなことは許されないし、危ない。
そうして一悶着、
彼は激しい癇癪を起こして泣き叫びながら地面に突っ伏してしまう。
外出するたび、このようなトラブルが必ず数回ある。

彼が普通の子だったら、毎日どんなに楽だろう。
だが普通の子だったら
今回育休を取ることもなかっただろうし、
そうすると僕は自分にとって決定的に重要なことを
知らないままでいただろう。

泣きじゃくる息子の傍らに座り込んでいると、
エスカレータを降りてきた初老の女性が覗き込むようにして、
「いつかわかってくれますよ」
と、声をかけてくれた。



2014年3月3日月曜日

2014年3月3日、
男子、3574g
名は「橙(だい)」














おかげさまで母子ともに健康。
切迫早産での入院、
にもかかわらず予定日超過と気を揉んだが、
ひとまずほっとしている。

三年前に続いて、今回も分娩に立ち会うことが出来た。
赤ん坊の頭もそろそろ出てくるという最後の局面、
私の腕を握りしめて頑張る妻が
「あとであざにならないかなあ」
とこちらを気遣う言葉を口にするのを聞き、
この人とこれからも
いろんなことを乗り越えていこうと思った。

七月まで育児休業、
この機会に長男の障害と向き合う。