2019年2月3日日曜日

古い荷物を整理していたら、実家のバーの写真が出てきた。
ひょっとすると二十年くらい前だろうか、もう亡くなった常連の姿もある。

屋号は「駅」と言って、大阪北区堂山の雑居ビルの三階にあった。
コの字のカウンターだけの店で、
父が死んでからの十数年は、母がひとりで切り盛りした。

この写真は誰が撮ったものか判らないが、
夜の酒場の楽しさが匂い立って、いい気分にさせてくれる。
二十代の自分の顔に映る
「もう坊やじゃないぞ」という気概も微笑しい。

粋な大人の振る舞いかたと、酒に飲まれる格好悪さの、
両方教えてくれた場所だった。